この曲は『3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ 二長調』が原題で、 「カノン」と「ジーグ」を続けて演奏するのが正式なスタイルです。 <br /> 一般には「カノン」だけを演奏するのがほとんどですが、2曲を連続演奏することで、初めてパッヘルベルの本意も理解できるでしょう。 <br />また、これまでは弦楽オーケストラの編成で録音してきましたが、 今回はオリジナル通り、3本のヴァイオリンとチェロ、チェンバロの編成にしました。 <br /> 弦楽パートだけで考えればこの作品は、弦楽四重奏に極めて近いと言えます。 <br /> 大編成では大味になってしまう、微妙なニュアンスをお楽しみ頂けると思います。 <br />ところで、『カノンとジーグ ニ長調』には、パッヘルベルの自筆譜がありません。 <br />パッヘルベル作なのは確かなようですが、楽器編成には疑問も持たれています。 <br /> 研究者や指揮者によっては、元はオルガン曲だったとする声もあります。